式神で幼馴染なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの式神で幼馴染な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月28日の時点で一番の式神で幼馴染なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

84.1 1 式神で幼馴染なアニメランキング1位
東京レイヴンズ(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (2172)
13380人が棚に入れました
『ぼく、シキガミになる。ずっと一緒にいて、ずっと護ってあげる』

それは遠い昔の約束。彼がまだ”将来”の意味を知る前の──。

霊的災害<霊災>が多発し、陰陽師たちが活躍する現代。

土御門春虎はトコトン運の悪い少年だった。
陰陽師の名門に生まれながら才能はからっきし。
この16年の人生で、死にかけた回数12回。
そしてある夏の日、極めつきの受難が、彼の前に訪れる。

「久しぶりです──春虎君」

土御門家次代当主である幼なじみの少女、夏目。
彼女との再会が、春虎をかつて見た”将来”へ──波乱に充ちた”未来”へと導き始める!
闇に舞う鴉たち(レイヴンズ)の、時を超える陰×陽ファンタジー!!

声優・キャラクター
石川界人、花澤香菜、木村良平、金元寿子、佐倉綾音、豊崎愛生、喜多村英梨、下野紘、遊佐浩二
ネタバレ

チャチャ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

四海の大神、百鬼を退け、凶災を祓うっ! オーダー!!

【あらすじ 】
土御門夏目(つちみかど なつめ)の式神となった春虎が、東京の陰陽塾に入学し、そこで出会った仲間たち共に様々な事象に巻き込まれながらプロの陰陽師を目指していく作品。

【スタッフ&その他】
原作: あざの耕平
制作: エイトビット(Rewrite、ヤマノススメなど)
監督: 金崎貴臣 (この素晴らしい世界に祝福を1.2、これはゾンビですか? など)
話数: 全24話
ジャンル: ファンタジー


【レビュー】
{netabare}原作は富士見ファンタジアのライトノベルで、既刊14巻+短編4巻です。コミカライズもされていて既刊は14巻。私はラノベは未読、コミックス版は全巻既読の状態で視聴。


バトル系のアニメ作品としては屈指のハイクオリティな作品だと思います。バトルに関しては文句の付けようが無いくらい迫力がありましたし、ストーリー設定やキャラ設定も申し分ありませでした。さらには作画も綺麗というおまけ付き。それから、女の子になったり男の子になったりするヒロイン夏目のCVを担当する花澤さんの声の使い分けもお見事だったなぁ~さすがプロ。


14話くらいまでは、バカ虎(春虎)・夏目・冬児(とうじ)たちの陰陽塾での1年生としての日常的な学園生活が描かれます。ここまでは正直それほど大した事はありません。ただし、後半への伏線が至る所に散りばめられてるので、ちょっと注意した方がいいかもですね。
面白くなるのは春虎や夏目が2年生になってからの野外合宿の後、蘆屋道満(あしやどうまん)による襲撃事件あたりからですね。その後は前半の伏線を回収しつつストーリーが目まぐるしく展開するので、先が全く読めなくて最終話まで目が離せなくなると思いますよ。陰陽庁、陰陽塾、多角会などの組織が目論むそれぞれの思惑に、春虎たちが徐々に巻き込まれていく感じが面白かったなぁー。


この作品の欠点をあげるならば、作中で使用されている用語や組織の説明がほとんどされいない不親切さでしょう。コミックス版ではちゃんと懇切丁寧に説明されているんですけどね・・・どうしてこうなったアニメ版! 例えば、初見で観た人にいきなり「見鬼(けんき)」などと言われても、「はっ??」となりますよね? 当たり前ですそのリアクション。ですから、分かり易く以下にまとめておきました。予備知識としてサラっと目を通しておくだけでも、この作品をより楽しめると思いますよ。


2期があるかどうかですが、この1期のアニメ化で原作ラノベの9巻分を消費してしまいました。よって、原作ストックが足りないので2期があったとしても数年後。そうなると、1期と2期との間隔があまりにも空きすぎてしまいます。って事で残念ながら2期は無いんじゃないかなぁ~。勿論あって欲しいですけどね。


最後に私的な好みで申し訳ないのですが、これだけ言わせてお願い。大友先生めっちゃカッコいいよ~。 大友先生 vs 道満は最高でした。(*`・∀・´σ)スキッ!!


【用語解説】
●泰山府君祭(たいざんふくんさい): 土御門家が代々執り行ってきた死者を復活させる「禁呪」の儀式。
●土御門 夜光(つちみがど やこう): 安倍晴明の末裔である土御門家の天才陰陽師。終戦の年に泰山府君祭に失敗して死亡したと言われる。
●式神(しきがみ): 陰陽師が操る使い魔。または陰陽師と陰陽師との主従関係にも用いる。
●見鬼(けんき): 霊気や霊的な存在を見る能力のこと。
●霊災(れいさい): 霊的な災害。
●帝式陰陽術: 略して帝式。夜行が戦前に作り上げた呪術。危険な呪術も盛りだくさん。
●汎式陰陽術: 略して汎式。夜行の死後に帝式陰陽術から危険ものを取り除いた呪術。
●陰陽庁: プロの陰陽師達を統括する国家機関組織。リアルで言うところの警視庁みたいなもの。
●祓魔局(ふつまきょく): 陰陽庁に属する内部部局の1つ。霊災の感知・修祓(しゅばつ)が主な仕事。リアルの機動隊みたいな感じ。
●呪捜部: 陰陽庁に属する内部部局の1つ。呪術に関連する犯罪捜査が主な仕事。リアルの公安みたいな感じ。
●双角会(そうかくかい): 狂信的な夜行信者達によるテロリスト秘密結社組織。
●十二神将: 国家資格である「陰陽1種」を取得した超エリートの独立祓魔官。陰陽庁でも取得者は一握り。
●霊災テロ: 2年前に双角会が引き起こした大霊災テロ。首謀者は大連寺 至道(元十二神将)。
●鴉羽(からすば): 夜行が着用していたヤタガラスの呪具の羽織。陰陽庁では禁呪の呪具指定扱い。
●飛車丸・角行鬼: 夜行の右腕の式神。夜行の死後は行方不明。共に最強。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

中盤過ぎまではじっと我慢。第14話で弾けて、終盤は展開の意外さにワクワク型

2013年秋~の放送当時は、序盤で切ってしまった作品ですが、本サイトでの評価がジワジワ上昇してきていることに最近気付いて、再挑戦してみました。

◎結果◎

『灼眼のシャナ』、『魔法科高校の劣等生』が好きな人ならば十分楽しめるワクワク型の作品と思いました。(つまり鬱展開の目立つシリアス型ではない)

主人公&ヒロインが高校生で、ラブコメ込みの明るめ魔法バトルもの、のこれら3作品をざっくり評価すると、

『灼眼のシャナ』    個人評価 4.2  ※1・2・3期トータルの評価
『魔法科高校の劣等生』 個人評価 4.4
『東京レイヴンズ』   個人評価 4.1

といったところでしょうか(東京レイヴンズは2回目視聴時は更に評価が上がる可能性あり)。

とくに本作は、序盤~中盤がどちらかというと退屈気味ですが、第14話で急に猛烈に面白くなって、その勢いで最終話までイッキ見できました。
→同じく、中盤過ぎまで退屈気味だが、第16話でイッキに面白くなる『魔法科高校の劣等生』と盛り上がりパターンが類似。
→因みに、本作は、{netabare}陰陽道の名家の優秀なヒロインと、彼女と同族であり護衛義務を背負う劣等生の主人公{/netabare}というメイン・キャラの構成も『魔法科高校~』と類似していますが、いわゆる俺TUEEE!系ではありません。

また、これら3作は、次々と新しいキャラが登場してきて、コレまとめられるの?と心配になってしまう割には、最後まで見ると、どの登場キャラにも、確り見せ場が与えられている(=「捨てキャラ」が居ない)点で、やはりいずれも、シナリオ優秀だな、と思いました。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


========= 東京レイヴンズ (2013年10月-2014年3月) =========

{netabare} - - - - OP「X-encounter」、ED「君が笑む夕暮れ」 - - - -

第1話 SHAMAN*CLAN -約束- ☆ ダブル・ヒロイン(夏目、北斗)と思わせといて・・・
第2話 SHAMAN*CLAN -告白- ★ 「え?」と不意打ちを喰らってしまう
第3話 SHAMAN*CLAN -魂呼(たまよばい)- ★ 最後は、また「え?」
第4話 RAVEN"s NEST -学舎- ☆ 東京編開始、コン(霊狐)登場
第5話 RAVEN"s NEST -絆- ★ 初っ端から、また「は?」、最後も「は?」
第6話 days in nest -休日- ☆ コメディ回
第7話 cHImAirA DanCE -鬼喰(おにくい)- ★ ここで急展開だが、色々と説明不足・・・
第8話 cHImAirA DanCE -生成(なまなり)- ☆ 続き
第9話 cHImAirA DanCE -修祓- ☆ 続き
第10話 GIRL RETURN -神童- ☆ 鈴鹿再登場
第11話 GIRL RETURN -虎- ☆ コメディ回
第12話 GIRL RETURN -恋心- ★ 日常回だが・・・
第13話 Black Shaman ASSAULT -法師- ★ 日常回の続きから、急展開(道満襲来)
第14話 Black Shaman ASSAULT -術比(じゅつくらべ)- ★★★ 待ってました!凄い魔法バトル回

- - - - OP「〜Outgrow〜」、ED「Break a spell」 - - - -

第15話 _DARKNESS_EMERGE_ -邂逅- ☆ 相馬多軌子登場 
第16話 _DARKNESS EMERGE_ -神扇- ★★ 双角会狩り
第17話 _DARKNESS_EMERGE_ -髭切- ★ 続き、陰陽庁の秘密
第18話 over-cry -強襲- ☆ 土御門家全焼
第19話 over-cry -姫- ☆ 模擬戦(夏目vs.多軌子)
第20話 over-cry -花火- ★★ 夏目の回想(※ここで第1話にようやく繋がる)、そして「え?」
第21話 to The DarkSky -闇夜- ★ 陰陽塾vs.陰陽庁 
第22話 to The DarkSky -護法- ★ 魔法バトル回
第23話 to The DarkSky -陰陽- ★★ 続き 
第24話 to The DarkSky -魂呼(たまよばい)-  ★ 続き{/netabare}
-------------------------------------------------------
内訳 ★★★(神回)1、★★(優良回)3、★(良回)10、☆(並回)10、☓(疑問回)0 ※個人評価 4.1

投稿 : 2024/12/21
♥ : 40
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

主人公影薄っす・・・監督は謙虚w

主人公の影の薄さが際立っていて…
序盤は、学園ラブコメ的なノリで、ここでも主人公埋もれる…
様々な登場キャラに喰われてしまう。

14話から、多少ストーリーが加速してくるけど、
主人公に見えてしまうのは{netabare} 大友センセー {/netabare}だね。
やっぱり主人公が埋もれてしまう…

主人公らしさが見れるのは、{netabare} 最終回の10分ぐらい。{/netabare}

個人的には好きなジャンルなんだけど、勿体無い感が多分にあるアニメ。
原作コミックスは持っているけど、ラノベの方は面白いのかな?
一応、2期に繋げる終わり方はしたけど、円盤売れていないし、原作ストックないから、2期期待薄という事で。

13話までのOP「X-encounter」がハイセンス。
何回ループして見ても良い☆
2クールOP以外は曲も絵のセンスもいい♪

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

69.8 2 式神で幼馴染なアニメランキング2位
RDG レッドデータガール(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (1101)
5489人が棚に入れました
「普通」になりたい少女の願いが、未来を変える――
善も悪もない、新たな学園ファンタジー!
世界遺産に認定される熊野古道、そこにひっそりとたつ玉倉神社。
鈴原泉水子は、神社の宮司である祖父に育てられ、外の世界をほとんど知らない。
長いお下げ髪、めがね、引っ込み思案。
泉水子がさわるとパソコンも携帯もなぜかフリーズしてしまう。
「もっと、普通の女の子になりたい」
周りと違う自分に悩んでいた、そんなある日、
幼なじみの相楽深行が玉倉神社に現れて、泉水子の通う中学校に転校してくることに……
泉水子自身もまだ知らない大きな運命が、静かに動き始める!

声優・キャラクター
早見沙織、内山昂輝、米澤円、石川界人、木村良平、福山潤、釘宮理恵、野島裕史、ブリドカットセーラ恵美、石田彰、朴璐美、井上和彦
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

何という適当シナリオ・・・だが、嫌いではない巫女ヒロイン怪奇もの

ラブコメ作品につきものの巫女さん少女ですが、多くはサブ・キャラで、本作のようにメイン・ヒロインを務める作品は珍しいと思います。

P.A.WORKS制作で、シナリオ構成が横手美智子さん、ということで割と期待して見始めた本作ですが、全体を見終わって、ストーリー自体は・・・かなり微妙でした。

ただ、{netabare}怪奇シーンが色々出て来ても、シリアスになり過ぎず程々のところで切り上げる脚本{/netabare}は、迫力不足とも言えますが、軽く流し見するにはちょうど良い塩梅だった気もします。

最初は{netabare}パッとしなかった超内気なヒロインと、彼女にイラついてばかりのイケメン君の二人が、終盤は互いにちょっとばかり成長して、仲も進展した{/netabare}のは、結構微笑ましくて良かったかも。


◆まとめ

P.A.WORKSのつくり出す、どこかしら透明で不思議な雰囲気が好きな方ならば、そこそこ楽しめる作品ではないでしょうか。


=========== RDG レッドデータガール (2013年4-6月) ============

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

{netabare}第1話 はじめての転校生 ☆ 外津川中学3年の春、幼馴染の転校生
第2話 はじめての手のひら ★ 東京への修学旅行、姫神の憑依
第3話 はじめてのお使い ★ 山の神霊、泉水子の舞い、鳳城学園へ
第4話 はじめてのルームメイト ★ 鳳城学園入学、式神使い
第5話 はじめてのお化粧 ★ 神霊と式神の差、姫神再び憑依、滅びの警告
第6話 はじめてのお泊まり × 夏の戸隠旅行(戸隠神社、宗田家)、真響の苛立ち
第7話 はじめての迷子 ☆ 続き、第6-7話はストーリーが明らかに説明不足
第8話 はじめてのお願い ★ 泉水子の舞い、九頭竜大神、紫子(ゆかりこ)登場
第9話 はじめてのお披露目 × 八王子城、姫神の自分語り 
第10話 はじめての学園祭 × 泉水子の心霊体験、高柳の仕掛け
第11話 はじめての拒絶 ★★ 泉水子覚醒 
第12話 世界遺産の少女 ★{/netabare} 


オープニングテーマ「スモルワールドロップ」Annabel
エンディングテーマ「予感」伊藤真澄

投稿 : 2024/12/21
♥ : 42
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

事件は唐突に……

原作未読。
「花咲くいろは」と同じ、岸田メルがキャラ原案、P.A.WORKSが制作ということで話題を呼んだ作品。
期待通り、絵は非常に綺麗でした。

不思議な力を持った、主人公の内気な少女、鈴原泉水子(すずはらいずみこ)の成長物語。
陰陽道、修験道、忍法といった、日本古来の術式と、現代技術を組み合わせた和風ファンタジーです。


正直に申し上げますと、唐突過ぎます……。
世界観は広そうですし、伏線らしきものも大量に巻いていますが、まるで回収する気配がない。
投げっぱなしで、どんどん先へ進んでいきます。
{netabare}
あれだけ隠れていたゆかりこさんは突然現れるし、真澄はいきなり泉水子のことが好きになるし。
姫神も結局のところ、どれだけの力を持っていたのか分からないし……「やばいやばい」とだけ連呼されてもいまいちピンときません。
かろうじて、何度も人類滅亡という歴史を経験し、その未来を変えたいという願いを持っていることが分かったくらいです。
{/netabare}

また、設定がややこしいこともあって、内容を追うのが精一杯。
さらに、短い話数に内容を詰め込んだせいか、かなりの廃ペース。
(こころなしか会話も高速だったような……)
おかげで、キャラクターに感情移入している暇がありません。

主人公の泉水子は、自分の力や、周囲のことを何も分かっていません。
そこから脱却すべく成長していくのですが、ごめんなさい、私は成長できませんでした。

そしてそのまま迎える最終回。
「え? これで終わり???」
というのが率直な感想。
最後の最後まで唐突です。

しかし、よく考えれば各話にヒントがあったんですよね。
そして、テーマでもある。
{netabare}
「はじめての○○」というタイトル。

つまり、この物語は「始まりに至る過程」を描いたもの。
世界観が明かされたり、伏線をきっちり回収するのはコンセプトに反しています。
だから、何も明かされないのは、正しい終わり方なんです。
{/netabare}
でもね、さすがにあのラストはもやもやしますよ。
キャラクターに共感する暇もなかったですし、ただ単に綺麗な映像作品を見ていた気分です。

こういうアニメだと分かっていたなら、最初から泉水子の感情だけに集中して視聴したのに……。
必死に世界観を理解しようとしていたのが徒となってしまいました。

言ってしまえば、ファンタジー部分はおまけみたいなもんですね。
これから視聴予定の方は、主人公の成長物語と考えて、行動や感情に焦点を当てたほうがいいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 53
ネタバレ

入杵(イリキ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

純日本系のファンタジー作品

本作は荻原規子の「RDG レッドデータガール」(角川文庫)を原作にP.A.WORKSの美しい作画で制作されたファンタジー作品である。題名のRed Data Girlは、絶滅危惧種が掲載されているRed Data Bookをもじったもので、絶滅危惧種の少女という意味である。

あらすじ
{netabare}
世界遺産に認定された熊野古道、玉倉山にある「玉倉神社」。そこに住む鈴原泉水子は、中学三年まで、ふもとの中学と家の往復だけの生活を送ってきた。しかし、高校進学は、幼なじみの相楽深行と共に東京の「鳳城学園」へ入学するよう周囲に決められてしまう。互いに反発する二人だったが、修学旅行先の東京で恐ろしい事件が襲いかかる。泉水子が負う特殊な体質と一族の大きな秘密とは…。
{/netabare}

感想

純日本的なストーリーが非常に特徴的であり、神秘的な作品である。巫女に山伏、陰陽師と様々な種類の術者が登場する。内容は主に世界遺産(厳密には遺産では無いが)レベルの超能力者「姫神」の具現者としての泉子の成長期或いは、彼女の周りで起こる神秘的な出来事が話の骨子だった。
作品全体から静謐な奥ゆかしい雰囲気が醸しだされていて、大変好感だった。
泉子が引っ込み事案で言いたいことを表現しない性格なのが祟って、物語に起伏はあまり見られず、淡々と進行していくが、それも本作の魅力の一つだ。
しかし、本作最大の欠点は「説明不足」「拙速」に他ならない。
壮大で緻密な全6巻の大作を1クールで制作することは無茶であり、話が飛び飛びだったり、説明が明らかに欠如していて理解に苦しむ箇所が多々見られる。また、全6巻中5巻まで制作し、2期目のことを考えていない。これは明らかに杜撰であり、折角原作が良いのだから、もう少し工夫が欲しかった(例えば2クールで制作するとか。1期と2期に分けて1期は3巻までにするとか)。

総評

色々と不満はあるものの、一風変わった作風を十分に満喫できたと思う。願わくば2期の制作を。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22

67.2 3 式神で幼馴染なアニメランキング3位
Rewrite(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (686)
3478人が棚に入れました
緑化都市、風祭。文明と緑の共存という理想を掲げたこの都市に住む天王寺瑚太朗は、神戸小鳥、吉野晴彦らの友人たちと平凡な日々を送っていた。

そんな平和な風祭市に、年一回の騒がしい時期が訪れようとしていた。

都市を上げての収穫祭。

巨大な文化祭のようなその催しに、瑚太朗は記事のネタ集めのバイトを始めることに。風祭では未確認生物の情報や、オカルトチックな噂がまことしやかに囁かれていたからだ。

同時期、瑚太朗の身に不可解な出来事が降りかかり始める。瑚太朗はオカルト研究会の会長、千里朱音に助けを請い、知り合いの生徒たちをも巻き込んでの調査を開始するのだった。

それは瑚太朗にとって、ちょっとした冒険心のつもりだった。騒がしく仲間たちと過ごしていけるなら、それで良かった。瑚太朗はまだ気付かない。それが誰も知らない“真実”の探求へ繋がっていくことを。

──書き換えることが出来るだろうか。彼女の、その運命を。

声優・キャラクター
森田成一、斎藤千和、篠宮沙弥、喜多村英梨、すずきけいこ、朝樹りさ、花澤香菜
ネタバレ

oxPGx85958 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

いろいろと勉強にはなったがお勧めできない

ふと思い立って原作のゲームをプレイし、アニメ版も見るという苦行に挑戦してみました。これは第2シーズンもカバーしたレビューです。

いままで「美少女ゲーム」と呼ばれるテキスト中心のアドベンチャー・ゲームのアニメ化はいくつか見たことがあるものの、評判の高い「Key原作もの」は何度も挑戦して挫折してきました(「原作もの」ではない『Angel Beats』と『Charlotte』はなんとか最後まで見通しましたが)。

いわゆる「美少女ゲーム」は外国では「visual novel」と呼ばれていて、日本語学習者の間で広くプレイされており、その文脈で一度は経験しておかなくてはならないと思っていたというのもあります。

今回、そのタイプのゲームをいちおうエンディングまでプレイし、そのアニメ版も見終えたことで、いろいろと勉強になりました。が、他人にはお勧めできないという結論に至りました。

ゲーム版の最大の弱点はシナリオにあります。これはストーリーラインと個々のテキストの両方の質の低さの問題です。この問題が、アニメ化によってかなり改善されていた、と感じました。アニメ版だけを見た人は、あれで改善されていたのかと驚くかもしれませんが、ゲームのテキストがアニメの絵による描写になって見やすくなっていたし、セリフの内容と声優の演技・演出も良くなっていたと思います。

肝心のシナリオの点でゲーム版が劣っているならば、アニメ版に完敗じゃないかと思うかもしれませんが、実は私が得た教訓は逆にゲーム版の長所に関してのものでした。

本作では物語上の急展開が大きく2つないし3つあるわけですが、そこに至る流れは、フローチャートとして示したり、他人に説明したりしているとなかなか面白いものなのです。このことが、「アニメ版の改悪」によってはっきりとわかったのが私にとっての収穫でした。

ゲームの分岐ありのストーリーをアニメ化するにあたって、分岐のない一本筋のプロットを軸に据えざるをえなかったという事情があったのでしょう。ゲームをプレイしていない人のためにネタバレを最小限に抑えて説明すると、第1シーズンで「鍵」の「かがり」がヒロイン的な位置に置かれているのはアニメの改変部分。アニメ版の「かがり」は可愛い普通のアニメ・キャラクターみたいに描かれていましたが、ゲーム版ではこの段階ではほとんど登場しません。焦点は他の少女たちに当てられており、どの少女を「攻略」するかによってストーリーの分岐が生じ、そのすべての分岐をそれぞれのエンディングまでプレイした後に、次の段階(アニメ版の第2期)に進むという構成になっています。

以下、具体的な話をするのでネタバレ・タグで隠します。{netabare}主人公のまわりに集まった少女たちは2つ(ないし3つ?)の陣営に属しており、主人公はどの少女に寄り添うかによって1つの陣営に肩入れすることになります。個々のストーリーが進むと、他の少女たちは敵になったり、そうでなくても縁が薄い他人となって、関わりが消えていきます。そして、どのストーリーラインもいちおうは意中の少女への想いが遂げられたという意味でハッピー・エンディングには至るものの、それほどハッピーな結末ではない。これは、アニメ版の第2シーズン終盤で語られる人類の真の救済に至らない、ということですが、それよりも重要なのは、最終話に描かれたような、全員と仲良くなれるユートピア的な状況に至れない、ということなのです。{/netabare}

このようにゲーム版では、幸福とはいえない物語を何度も経験した上で、解決編的なストーリーに入るから、物語の急展開の効果が大きいわけです。しかしアニメ版では、「かがり」をメイン・キャラクターに据えるための改変のおかげで、第1シーズンの時点ですでに前述のユートピア的な状況が実現されているため、第2シーズンの展開が「どんでん返し」的な機能を失っています。

今回思ったのは、この『Rewrite』という作品の強みはこのフローチャート上のどんでん返しにあった、ということでした。アニメ版ではこの肝心の点を消してしまっていたので、視聴者にとっては、(物語上の具体的な要素がわかりにくいという苦情はともかく)なんでこの物語が語られているのか、その根本的な意味合いがわからないという結果になったのではないかと思います。

とはいいながら、ゲームをプレイしている間は「なんだこのつまらんテキストは」と思いながらマウスをひたすらクリックしてました。それが、アニメを見たおかげで、ゲーム版の良い面を認識できた、ということです。

いまから思うと、(アニメ版では省かれた)個々の少女たちのストーリーは興味深く、特にルチアや朱音のルートの、避けられない悲劇に突き進んでいくときの無力感は強力でした。なんでここの部分を削ってしまったのか。。。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

細かい疑問は流して一気見したほうが楽しめそう

2016年夏アニメ。分割2クールの1クール目、13話。
原作ゲームは未プレイです。
物語は完結してから星評価します。

第2期もあるのでまだ様子見の部分もありますがなかなか面白かったです。
ちょっと説明不足というか「そういうもの」で流す所は何箇所かあり、ついていけないと感じてしまうと辛いかも。
キャラクター達の持つ特殊能力も説明が無いとわかりにくいものが多く、ちょっと掴み所がなく感じました。

私の場合は某動画サイトの一挙放送で初視聴だったので、わからないと思っても気にせずに一気に見れたのがかえって良かったかもしれません。
{netabare}
何せ最初から急展開でしたからねw
最初からいきなり主人公が死んだりw、ハーレム系日常ものみたいだったり、オカルト系みたいだったり、超能力系みたいだったり、ファンタジーみたいだったりで方向性がわからずちょっと戸惑ったのですが、13話のラストまでに様々な設定や要素・キャラクターが「救済」に関係していく点ではとても感心させられました。
原作ゲームは恋愛アドベンチャーということなので、かなり複雑で内容の濃い作品なのかなという印象。

ストーリーが複雑な反面、キャラクターが割と常識的でタイプも分かりやすく、それぞれの目的意識がはっきりしていたので見やすかったです。
主人公との交流によって「鍵」である篝が人間味を獲得していくのみならず、他のキャラクター達の関係性も良い方向に物語を動かしていくので印象が良く、それぞれに頑張っているので応援したくなりました。
小鳥とちはやがちょっと見分けつきづらい上に二人ともおっとり系なので、私服になるとわかりにくいかも…と思わなくも無いですが。

それにしても最初から最後まで瑚太郎は踏んだり蹴ったりだったなあw
きっと第2期でも踏んだり蹴ったりなんでしょうねw
{/netabare}
瑚太郎の頑張りに期待して2期も楽しみたいと思います。
(2017.1.19)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

一見さん御断りの隠れ家的名店のようなアニメなのか?

う~ん、一言で言うなら、「Keyだから面白いはず、面白いと思えないのは自分の理解力不足なはず!」という気分になってしまうアニメでした。(でも、2期を観ると評価が一変します)

《以下ネタバレ》


{netabare}
【1話目】
とりあえず謎だけばらまいときました&テンプレキャラの連打。1話目を一時間にしたのは、そうでもしないと作品理解ができないと踏んだのだろうけど、そうまでしても理解できないっす(笑) でもまあ「Key」だけに、きっと鮮やかな手際で、伏線を回収していくのでしょうね(と、期待しています)。

【視聴終了】
シンプルに考えて面白いとは思えなかったです。

いかんせんペースが早くて「一話とばしたっけ?」とよく思いました。隙間隙間に挟まれる日常パートはまずまずだけど、既視感は避けられず。日常パートからシリアスパートへの急転直下は「Key」だから、ということなんで別に大丈夫でした。

私はそこまで「Key」に詳しいわけではない(原作プレイは0。アニメも、Kanon、リトバス、Angel Beats! のみ視聴な)ので、なんともいえませんが、「Key」は、「日常に潜むちょっとした不思議」を描くのが上手いというか、「ありそうでない、なさそうであるかもしれない」世界を描くのが上手い印象だったのですが、この「rewrite」は、なんかあまりにもあからさまに不思議過ぎて、感情移入ができなかったです。

今まで観てきた「Key」には「日常の中の非日常」を感じましたが、「rewrite」は、「非日常の中の日常」ていう感じがしました。重心の問題なのですが、あまりにも普通にファンタジーしていて、「ファンタジーだから整合性なくても別に良いや」という風に感じられました。

自分が知っている「Key」の作風と違うのに戸惑ったという感じ。こういうB級感ある作品は他のレーベルに任しときたいというかなんというか……期待しすぎが良くなかったかな?

最後まで視聴した今も変わらず。やっぱり、ずっと「置いてきぼり感」がありました。

それが、「Key」初心者であり原作未プレイの私には「一見さん御断り」的な雰囲気に感じられました。でも、これまで視聴した「Key」作品には外れがないので、私には見つけられない良さがある「隠れた名店」的なのかな? とも思います。

ラストは色々……でしたが、まあ、2期があるので、ソコを込みの評価ってことになりそうですね。

「Key」作品上級者の方々のレビューを楽しみにしていまっす♪
{/netabare}

《2期試聴後に追記》
2期を観た後だと、ガラリと印象が変わります。2期(原作)前提の伏線が多数あります。作品の大枠が理解できたことで、感じる部分も多く、自分の中での評価もグンと上がりました。

た、だ、し。それはあくまで2期込みの評価。1期単独なら、やはりあまり面白いとは言えないと思います(というよりも、それが狙いだとしてもあまりに説明不足)。よって、評価も据え置きの3です。

普通は、「1期を観ることで2期の味わいが深くなる」のですが、本作は逆。「1期を楽しみたいなら2期を見なければ×」です。

それは、この1期が{netabare}トゥルーエンド以外の各ヒロインルートを同時に攻略したもの{/netabare}という、エロg……ノベルゲームの特性を生かしたものだから、個人的にはアリです。つーか、驚かされました。

投稿 : 2024/12/21
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